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2016.04.06 コラム

就業規則は作成・届出義務があるから作らなくてはいけないのか?

1.就業規則は全ての会社に作成・届出義務があるの?

 

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従業員が10人以上の会社は作成・労働基準監督署への届け出の義務があります。 図2

それでは「 就業規則は法律で決められているから作成しなければいけない」

この思考を変えてみましょう     

 図1

このそれぞれの立場が持つ

権利と義務のバランスをとるためのツールが就業規則です。

 

2.使用者の義務・労働者の権利とは?

 
絶対的記載事項(記載していなければ労基法違反となり罰則適用)
・始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制の場合は就業時転換に関する事項
・賃金の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
・退職に関する事項(退職の事由とその手続、解雇の事由等)

相対的記載事項(制度として設ける場合に記載しなければならない事項)
・退職手当に関する事項(適用者の範囲、退職手当の決定、計算、支払の方法・時期)
・賞与等・最低賃金額に関する事項
・食費・作業用品等を負担に関する事項
・安全・衛生に関する事項
・職業訓練に関する事項
・災害補償・業務外の傷病扶助に関する事項
・表彰・制裁の種類及び程度に関する事項
・上記のほか、当該事業場の全労働者に適用される事項  

一般的に出回っているモデル就業規則は以上の項目が網羅されていて労働者の権利だけが守られ、社長様の権利は守られていません。

これではトラブルの元です。
ではどうしたらトラブルから回避できるのでしょうか・・・  

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3.使用者の権利・労働者の義務とは?

図8  

社長様は労働者の労務時間をお金で買っています。
労働者はその時間は職務に専念する義務が生じるという労働契約で成り立っています。
この労働者の義務については法律に定められていません。

労働者を守る法律は存在するのに社長様を守る法律はないのです。

そこで「就業規則」にその義務を服務規律として規定し、社長様ご自身を守ることが大切です。
これがリスク回避型就業規則です。    

4.労働契約上負うべき労働者の義務

1.就業時間中の義務
①労務提供義務
労務を提供するということは、ただ単に出勤すればよいというものではなく、労働契約で定めた労務を提供する義務。
②業務命令に従う義務
従業員がその職務を遂行するにあたり法令に違反することなく、会社の指示や指揮命令に従う義務。
③職務専念義務
勤務時間中は職務上の注意力の全てをその職務遂行のために用い、職務に専念する義務。  

2.会社施設内の義務
①職場環境維持義務
職場環境の規律と秩序維持に協力する義務
②施設管理権に関する義務
会社の許可なく、会社施設・備品を使用したり、社外に持ち出したりしない義務  

3.会社施設外の義務
①信用保持義務
業務外においても会社の信用を失墜させるような行為をしない義務  
②秘密保持義務
在職中や退職後においても営業秘密や個人情報を漏洩しない義務
③競業避止義務>
会社と競業する他社に勤めたり取引したりしない義務  
④兼業禁止義務
会社の許可なく自社以外の会社に勤めない義務  

以上のように労働者には使用者との労働契約が成り立っている以上、義務を果たさなければなりません。

ただし、その義務を就業規則に規定していないと、義務違反が生じた場合でも制裁・解雇などができなくなってしまいます。

そのためにも従業員を雇ったときには就業規則を作成するメリットは大いにありますね。

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